【本のご紹介 vo.119】『モチベーションの新法則』

「モチベーションの新法則」
榎本博明(著)/日経文庫

 「モチベーション」というと、いわゆる精神論や、個人の成功体験を紹介す
るものが多いイメージがあります。

 またモチベーションに関する理論についても、時代が変化しつつあるなか、
今の時代に合ったものなのか、そもそも欧米から入ってきた理論が多く、日本
人にとってしっくりくるものなのかどうか、検証が必要な時期なのかもしれま
せん。

 本書では、心理学の最新の研究に基づいたモチベーションに関する理論を紹
介しながら、個人の成功体験に頼らずどんな個人や組織にも活用でき、なおか
つ日本人の特徴に合ったモチベーションについて述べられています。

 ・ほめて育てるということが流行っているが、思わぬ落とし穴がある…
 ・普段のちょっとした声かけが効果があるが、そのコツは…
 ・内発的動機づけがますます重要になると言われているが、外発的動機づけ
  も再評価されつつある…
 ・目標設定は業績目標と学習目標という視点で考える…
 ・無意識の知覚がモチベーションに関係している…

など、モチベーションを高める方法としてよく言われる内容から新たな視点ま
で、どういった根拠で必要なのか、逆に効果がない場面はどんな時などのポイ
ントが解説されています。

 個人的には「こうすればうまくいくとわかっているのになぜできないのか」
ということを取り上げた章が身につまされることも多く、早速取り組んでみた
いことも発見できました。

 本書中で、日本人ならではの組織のモチベーションの特徴を「監督を男にし
たい」モチベーションと言い表されています。そんな関係性を重視する特徴を
活かしつつ、新しい理論を組み合わせていく。これからモチベーション・マネ
ジメントについて学ぶことのできる一冊です。