【本のご紹介 vo.123】『オトナ相手の教え方』

『オトナ相手の教え方』
関根 雅泰(著)/クロスメディア・パブリッシング

 いつの間にか教える立場になって、自分の経験則に基づいて教えるものの、
うまく伝わらない…

 教える立場になって初めて、効果的な教え方を学んでこなかったことに気づ
きます。特に様々な経験を積んでいる大人相手となると、教え方も一筋縄では
いかないものです。

 本書では教え方の本質として「相手の立場に立つ」「学習の手助けをする」
という2点を挙げ、その本質に基づいた教え方を実践するポイントを解説され
ています。
   
 教え方のポイントのうち、特に重要な点として「教える前に経験・知識の度
合いを確認すること」と、「一人で教えない」という2点が印象に残りました。

 まず一方的に説明する前に、相手の経験や知識の度合いを確認することで、
相手の経験してきたことや学んできたことを尊重する姿勢が伝わり、教わる側
が素直に受け入れる準備ができます。

 2点目の「一人で教えない」は、教えたくても時間がない、業務内容が複雑で
教えるのが難しいといった教える側の抱える「時間と内容」の課題を、一人で
教えることを抱え込むのではなく、周囲を巻き込むことで解消できるというも
のです。具体的な方法としては、職場の「人脈マップ」を作成し、どんな人に
どんな形で協力してもらうのかを明らかにするといった方法が紹介されていま
す。

 教える側が陥りやすい問題に対しての対策だけでなく、あらためて「教える
こと」のもたらす教える側のメリットもまとめられています。

 教えるということに対し、少し肩の力を抜いて取り組むヒントが得られる一
冊です。