【本のご紹介 vo.124】『ファシリテーション・ベーシックス ―組織のパワーを引き出す技法』

「ファシリテーション・ベーシックス ―組織のパワーを引き出す技法」
堀公俊(著)/日本経済新聞出版社

「ファシリテーション」に関する手法やツールを紹介する本も多数出版され
るようになり、言葉としても身近なものになってきました。

 一方で、ファシリテーターを実際に務めることは難しい、敷居の高いという
イメージも持つ人も多いように感じます。

 本書中でファシリテーションを料理に例えて説明されていますが、その時々
のメンバーや環境といった場(=素材)の組み合わせによって、手法やツール
(=レシピ)を工夫したり、場合によってはメニューをガラっと変えたり、想定
外のことにも対応することがファシリテーター(=料理人)に求められます。

 そこで必要となるのは、今ある素材でレシピを柔軟に判断して調理する、料
理人としての腕、つまり場を進行・促進させるためのスキルです。

 ファシリテーションは知識ではなく、智恵だといいます。智恵をつけるには
経験を積むことが必要ですが、本書ではやみくもに試すのではなく、経験を効
果的に積むためにファシリテーションの基本の4つの型を覚えることを提案さ
れています。

 4つの型の内容を、初級・中級・上級に分けて解説されており、読んでみる⇒
現場で実践してみる⇒次のステップに進む、という流れで学ぶことができます。

 また、ファシリテーションの現場でよく使われる台詞や、現場でのでのファ
シリテーターの心の動きが解説されており、リアルな場面をイメージトレーニ
ングできます。

 マネジャーや人材育成を担当されている方にも、組織内の効果的なコミュニ
ケーションのあり方の参考になると多いように感じました。

 ファシリテーションを初歩から学びたい方はもちろん、日頃ファシリテーター
を務める機会が多い方にも拠り所となるような、心強い一冊です。